ウイルスに負けない体づくり

長崎県環境アドバイザーで「大地といのちの会」代表を努め、病気にならない野菜づくりを提唱して、全国に広めている吉田俊道先生を、つくしの会がお招きしてこだま幼稚園で講演して頂きました。
 
吉田先生のお話は、機知に富むとても興味深いもので、文字ではその面白さをお伝えできませんが、その講演要旨を簡単にご紹介します。
 
 
【講演要旨】
 
・有機農業で作られたという野菜に、よく虫に喰われた葉物野菜などを見かけるが、これは本当の有機野菜ではない。
 
本当の有機農業は薬を使わずに、最初から病気にならない野菜づくりができる。
 
農業を始めて気づいたのは、青虫は弱い野菜を食べるということ。
 
真に栄養価が高い野菜は虫に強い。そういう野菜は根に菌がたくさんいる。
 
生態系の中で、微生物は「分解者」と呼ばれる。分解者は生物の死骸を食べて分解する。
 
死骸は酸化したものだから、抗酸化物を多く含む野菜を虫は食べない。
 
反対に、抗酸化物を多く含む野菜を食べれば人間は健康になる。
 
 
この地球に要らないものはない。菌や虫は世界をきれいにしている(ナウシカの腐海と同じ役割)
 
汚れた土で育つ作物は虫や菌に食べられて腐敗するが、腐敗が最終段階まで進むと無害なものになる。
 
腐敗した土がある土地で作物を作ると、弱い作物ができる。
 
だから、農薬で守ろうとする。でも、農薬で守っても栄養価は低いまま。
 
世の中に出回っている野菜はほとんどが、そうしたもの。
 
善玉菌がいて空気をたっぷり含ませた土の中では、腐敗ではなく発酵が起こる。
 
そうした菌がたくさんいる土で作った野菜は栄養価が高く美味しい上に病気に強い。
 
また、子どもが嫌う野菜のエグミがなく、野菜嫌いの子どもでも美味しいと言って食べる。
 
 
子どもは毎秒500万個も細胞が入れ替わるので、健康になる食べ物をたくさん摂る必要がある。
 
野菜の皮には、外部の刺激に対抗する成分(ファイトケミカル)が含まれている。
 
だから皮も捨てずに食べた方が良い。また、野菜の成長点にもすごい成分が含まれている。
 
味噌・醤油・たくあんなどの長期発酵食品には微生物が豊富に含まれ、なおかつ加熱しないでそのまま食べられるから、野菜の酵素も一緒に摂ることができる。
 
ただし、工場でインスタントに作られたものはダメ。原材料に自然のものだけ書かれている食品を選ぶことが大事。
 
また、旬のものは栄養価が高いので、旬の野菜を選ぼう。
 
 
それから食べ方も大事。唾液をよく混ぜて食事を細かくすることで、腸内細菌のバランスも良くなる。一口30回以上噛もう!
 
また、口の中で噛んでいる時に汁物で流し込まないようにする。
 
しっかりお腹を空かせて食べる。体が栄養を吸収しやすい状態が空腹なので、最高の状態で食事をする。
 
お腹が空いていないなら1食抜いても構わない。
 
お腹に手のひらを当て、のの字を書くようになぜる。お腹を冷やさない。
 
スーパーなどの市販の野菜は栄養価が低いので、ミネラルが十分には含まれていない。
 
良い土で育った野菜が手に入らない場合は、海のミネラルでそれを補う。
 
海藻や小魚をまるごと食べるのがとても良い。出汁をとったいりこは、そのまま食べる。
 
あるいは、ふりかけにしてご飯にかけて食べる。
 
ミネラル豊富な食事をすることで、体質改善が促される。子供の低体温症が治る。
 
お米も白米よりは胚芽が残ったお米、それよりも玄米や雑穀米が良い。
 
また豆類にはアミノ酸が豊富に含まれているので、お米と一緒に炊くのもよし。
 
喉が乾いたら水かお茶。糖分の入ったドリンクは百害あって一利なし。スポーツドリンクも同様。経口補水液ならOK。
 
 
講演会で話された内容が詳しくホームページに掲載されています。興味のある方はこちら↓

吉田俊道先生プロフィール

1959 年 長崎市生まれ。 九州大学農学部大学院修士課程修了後、長崎県の農業改良普及員に。 1996年 県庁を辞め、有機農家として新規参入。1999 年 佐世保市を拠点に「大地といのちの会」を結成し、全国に生ごみリサイクル菌ちゃん 野菜作りと元気人間作りの旋風を巻き起こしている。
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