八田先生講演会

こだま幼稚園の保護者でつくる「つくしの会」主催の講演会がありました。
演題:15年後の子どもたちのために「今」必要なこと
~子どもが自分で伸びていく6つの習慣~
日本経営教育研究所 代表取締役社長 八田哲夫氏
 
全国2000か所以上の幼稚園・保育園でヨコミネ式(YY)教育法の指導をされている八田先生が15年後、つまり子どもが成人した後を見据えて、今何をしておくべきかについて講演されました。そのエッセンスをご紹介させていただきます。

まず理解して欲しいこと

1.全ての子どもに無限の可能性がある
 子どもは親の考え方に大きな影響を受けます。「できない」ところを探すのではなく「できる」ところを認めて伸ばしましょう。
 
2.大学選びよりも幼稚園選び
 全国2000の園を回った経験から、良い教育をしている幼稚園は全体の2%。100につき1つか2つしかありません。
 
 家庭で躾はできても、才能を伸ばすのは難しい。それは自分が苦手なところが子どもに拡大コピーされて、感情的になってしまうから。才能を伸ばすのは良い幼稚園に任せましょう。
 
 
3.子育ては頑張らないで楽しむ
 幼稚園が楽しくないと、通っている子どもだって楽しくないでしょう。だから家庭はどこよりも楽しい安全基地にしてください。
 
4.子育ての目的は『自立』
 子どもができることを着実に増やしていくことが自立させることにつながります。「僕がヤル」と言い出したらチャンス。
 
5.自学自習の『学ぶスキル』
 15年後に役立つための、めちゃくちゃ固い基盤を幼稚園で作りましょう。幼稚園時代に培ったものは失われません。
 
6.自信という『心の力』
 成功体験と失敗体験を同時に経験させることが、自信をつけさせます。頑張るプロセスには数知れない失敗があり、成功することで自信がつくのです。

子どもが自分で伸びていく6つの習慣

1.自分から挨拶ができる!
 子どもがしてほしい挨拶の言葉を、親の方からかける。幼児は真似をして習慣になります。
 
2.くつをそろえる!
 親が率先してやる。他人を変えることは容易ではないですが、自分が変われば子どもが変わります。
 
3.良い姿勢!
 親の姿勢を真似します。食事の時に背もたれに寄りかからないように。
 
4.名前を呼ばれたら『ハイ』と返事をする!
 指名されたら返事をするのはもちろんのこと、わからなくても手を上げるくらいで良いのです。
 
5.約束を守る!
 躾をする際に、一方的に言うのではなく、これをしたら許さないという線を決め約束をします。それを破ったら有無を言わさず罰を与えます。すると親のいうことを聞かなくてはいけないことが身に沁みます。
 
6.早寝早起き朝ご飯!
 幼稚園児なら夜8時半、遅くとも9時までには寝かしましょう。小学生はどんなに遅くても10時。しつけを通じて正しい生活習慣形成を!

幼稚園で身につける力

1.体をつくる (体の力)
 家庭や地域では使わない動きで運動神経をつくります。経験のある先生方が専門的に指導するので、安心して任せて大丈夫です。運動できることが目的ではなく、脳を使えるようにするためにやるのです。
 
 家庭では良く歩かせましょう。子どもは3万歩。幼稚園で1万数千歩。残りは家庭で。車をできるだけ使わないと歩数が増えます。大人と一緒に歩く場合に、子どもは大人の歩数の1.5倍歩きます。
 
2.学べる頭をつくる (学ぶ力)
 読む・聞く・書く。幼稚園時代に絵本を1000冊読みましょう。本格的に読みだすのは年中の半ばなので、幼稚園で1日1冊、家庭でも1日1冊。これで1000冊になります。図書館を利用しましょう。同じ本でも構いません。
 
3.問題解決能力 (心の力)
 集団での軋轢を経験できるのはラッキーと思い、親が文句を言わないようにしましょう。幼児のいさかいは「物の取り合い」「人の取り合い」「場所の取り合い」のいずれかで大したことはありません。

学童期

1.宅習の習慣
 家庭学習を学年×15分×365日。毎日継続すること。歯磨きのように、やらないと落ち着かないところまでいけば、中学・高校と後々まで続きます。
 
2.読書の習慣
 親が率先して見本を見せると、子どもは真似をして本を読みたがります。母親が読むふりをするだけでいいです。寝る前に枕元に本を置いて、翌朝「読んだ」と言いましょう。読んだ本の数を競うと、子どもの読む本の冊数が増えます。
 
3.仕事を与える
 自分の役割と責任を与えましょう。家族の中でその子だけがする係りを作ります。その子がしないと他の人が困る、つまりみんなの役に立っていると感じることが大切。
 
4.夢の設計図
 目標を決めて目的をつかむ。目的を意識することが大事。子どもが「~したい」と言ってきたら、「何のために?」と尋ねましょう。自分のためにはもろいけど、誰かのためは強いです。
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